2018年09月

さて、今まではトーナメントでの使用に耐えうるデッキを紹介してきたが、トーナメントで勝つデッキを作ることだけがカードゲームの楽しみではない。
つかってて楽しいデッキ、誰もが使ってない突拍子もないコンボデッキなどをフリー対戦、店舗大会、ガンスリンガーなどで回す楽しみもあるだろう。
そんなデッキが完成次第紹介する。これがクソレギである。
(ちなみに記念すべき1個目のクソデッキは用意してある。)

クソデッキの条件

このブログでは、クソデッキの条件は以下の3つを満たしていることとする。

条件1 - 目標が勝つことである

「え?そんなの当たり前じゃない?」と思うかもしれないが、この目標を持たずにデッキを作る人もいるので条件に入れる。レギオンズでいうと以下のようなデッキを実際に見てきた。
  • イラストが好きなキャラを集めてみたデッキ
  • hogehogeの種族サポートをたくさん入れた種族デッキ
  • この動き面白いから入れてみたデッキ
このようなデッキは、好きなイラストや、好きなテーマで戦って楽しい。という人であればいいのだが、「勝つこと」が楽しさに直結している私のような人間には難しい。私がクソデッキを思いつくときは、
「○○で××の動きでこうやったら人が死ぬ勝てる」
というように必ずテーマの部分が勝ちに直結しているのだ。勿論妄想の8割はハズレであり大体はデッキの姿をした何かで終わってしまう。では実際にどんなアイデアがあったのか挙げてみる。
  • アネット>アセロラで4/4先制攻撃出したらあいて処理できなくない?ハイデルも意味ないし、そこから押し切ればイージーウィンでしょ(ゴミ以下の何か)
  • マサムネ強いし赤緑に無理やり入れてエルルーンから8点で走らせれば勝てるでしょ?(生ゴミ)
  • すねこすり>シャオメイorココットで2コスト以下に人権なくなるしアリスも倒せる。きたぜ!すねこすり入り剣術アグロ(普通の剣術アグロのほうが強い)
  • 毎ターンデスクラーケン出してれば、処理できなくなって後はイカで殴るだけで勝ち。
    (簡単に処理されるしイカで殴る前に自分が死ぬ、さしずめ甲鱗のワーム)
  • 1エキドナ>スイッチアタック>シノセロンテからネクストエルルーンで17点、勝ち。
    (久しぶりにデッキの形をした何かからの脱出)
とまあこんな感じデッキにすらならないことが多い。
といってもたまに当たりはあるもので、数少ない当たりが以下の2個である。

魔杖戦5月使用 - ザンディロンテリカバー
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ヴェルザンディ>リノセロンテ>クイックリカバーで人が死ぬ

魔杖戦9月使用 - 躍動マルドゥク
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マルドゥク>躍動のコンボにより普通の青黒より1手早く大ダメージを叩き込んで、
次のターンにミモザをさせば人が死ぬ。

以上の2個が数少ない当たりといっても過言ではない。最初はテキトーにインスピレーションでデッキを組み上げ、
「このデッキには人を殺すポテンシャルがある」
そう感じ取れたら、そのデッキを勝てるようにブラッシュアップしていくのだ。
その結果、以上の2デッキはトーナメントでも戦えるデッキになった。

このように、勝つことを目標にしたデッキであることがデッキの条件であり、そもそもデッキでなければクソデッキにすら成りえない為、これがクソデッキの第1条件である。
ただし、面白いので勝ちを求めた結果「やっぱりデッキじゃありませんでした。」というものも紹介していこうと思う。

条件2 - 今まで魔杖戦やCSでベスト8に入っていない

クソデッキとして紹介しているのに結果を残していたらそれは私が紹介する必要もなく強いデッキであるし、他の人が組み上げているならわざわざここで書く必要もない。
ただし、クソデッキとして紹介した後、思いの他ポテンシャルが高く、紹介後に誰かしらの手によってベスト8に入ってくる可能性は考えられる。

条件3 - 勝ちにいたる過程がクソ

普通に動いて勝ってしまったらそれはクソデッキではなくデッキであり、今まで考えられないような切り口から勝つからクソデッキなのである。過程がクソかどうかは私の独断と偏見で決める。

次回

vol.2から具体的にクソデッキを紹介していく。Twitterを見ている人なら勘づいていると思うが、紹介予定のデッキは1個できているので、それの調整が終わり次第の公開になる。

デッキレシピ
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前回の記事の最後で載せたため、ここは振り返り程度に載せる。
各種カードの採用理由は後ほど説明する。

デッキコンセプト

このデッキを見たとき、最初に皆が思うコンセプトは何か?
ここがブレてしまうとプレイングの全体がブレてしまうので最初に定義する。

普通であれば、このデッキを見たとき以下のように考える。

「躍動する死者」+「マルドゥク」のコンボで速攻を与えて殴る再生アグロ

ここで考えが止まってしまうとこのデッキの真の強さにたどり着くことはできない。
なぜなら躍動マルドゥクのコンボは勝つための手段であり真のデッキコンセプトではなく、
本当のデッキコンセプトが別に存在するからだ。そして真のコンセプトは以下になる。

後手からでもライフレースで勝てる青黒アグロ

この条件を達成するための手段が躍動マルドゥクだった。というだけであり、
プレイングをするときは相手とライフレースをするということを忘れないで欲しい。

デッキの大筋

デッキのコンセプトを定義したらプレイングの大筋になる。
先手と後手で分けて書いていく。

先手

1コストから展開し、ライフを取り。6ターン目にミモザで勝つ

後手

プルモーの毒銛撃ち、プルモーの突撃兵などでバックを与えてライフ差を減らしながら動く、
覚醒ターンに躍動マルドゥクで5〜6点ダメージを返しつつ、ブルーレクイエムで相手の打点を減らす。
ミモザで相手のキルラインから逃げるように回復しつつライフを取りに行く。返しのターンで残りのライフを削って勝つ。

後手に比べて先手時の大筋があまりにも雑になってしまったが、先手はマナカーブ通りに並べて殴れば自動的にライフレースで優位に立てるため、そこまで考える必要がない。
強いて言うなら覚醒後のライフレース逆転されないようにするくらいである。


各種カードの使い方

1コスト


リトルゴレム
言わずとしれた黒1コストミニオンの安定枠、2〜4ターン目の動きが見えない場合、相手のデッキの動きが分からない場合に優先して置く。裏目は板ピク

プルモーの毒銛撃ち
相手が赤黒がらみでない場合はリトルゴレムではなくプルモーから置く。
ミモザのタネになるカードを置きつつ、ほぼ確実な1点ダメージを飛ばすことができる。
相手が事故った場合は2点で殴って、ブレイク時に1点の計3点分の仕事になる。ライフレースには持ってこい。
と非常に優秀、また浄化の祈りをされた場合でも相手の場にミニオンは出ていないので特に問題はない。

ルサルカの伝令
デッキに入れたくないカードトップ1、しかしシナジーデッキの関係上安定感をあげるためにはしょうがない。
リトルゴレムもプルモーも持っていない場合に置く選択肢。
基本的にはどうしてもカードを引きたいときや、マナカーブ通りに行かなかった時のあまりコストの活用がメイン。
あまり1ターン目には起きたくない。

躍動する死者
このデッキの最大のキーパーツ、マルドゥク>躍動のコンボが最大の狙いだが、他に色々な仕事をする。
手札にアリス、ミヤビと見えている場合に優先して1ターン目に置いて、アリス>躍動する死者、4ターン目にミヤビ>躍動する死者の動きを狙いに行くこともできる。


厳かな埋葬
ミモザと組み合わせて5〜6点回復できたりするので、ライフレースをする上で重要。
1ターン目に渋々置いた厳かで4ターン目のミヤビを自爆させてアロンダイトケアできたりと結構トリッキー。
相手の再生を除去するためにも使えるため、黒系のデッキと戦うときは優先して囲う。

2コスト

小さき怨恨 アリス
他のカードすべてに優先してアリスを置くのが大事である。
ただし、先手で躍動する死者と一緒に手札にあり、なおかつ3コストの動きが見えない場合、3ターン目のアリス>躍動する死者を見越して別の2コストを出す場合もある。
この選択肢を取った場合、相手に邪魔されなければ覚醒ターンに躍動する死者が使える。

デスウィッチ
基本的にはアリスがない場合に出されるが、スタンバイに厳かな埋葬が置いてあり、
相手の場に出ているミニオンのタフネスが1の場合などはデスウィッチ>厳かな埋葬で盤面を処理しつつwt1に下げ、次のターンにデスウィッチ、アリス>躍動する死者で盤面を強固にする場合もある。

魂魄の召喚
他のカードがない場合の選択肢である。基本的にはミモザのタネにもならないし盤面もそう硬くならないので2ターン目には使わない。
基本てきな使い方は、マルドゥクを引いたのに躍動する死者が引けないという時のための保険、最後の一押しの速攻要員になる。

3コスト

プルモーの突撃兵
先手時最強カード、ライフレースをぶっ壊すために3ターン目なによりも優先して出す。
後手時の壁として出して処理させることでダメージレースを離され過ぎないようにするという役割もある。
ミモザの弾として1番使いたいカード。

ダークオーラ
基本的にはこのターンには撃たない、出すとしたらアリスが2枚出ていてダメージの底上げが狙える4ターン目になる。
3手目に出すというよりは再生で埋まった盤面の打点をあげるためにある。
相手のハモニアを倒す時にかなり重宝されるので、手札交換で捨てるときはよく考えてから。


4コスト

ミヤビ
先手4ターン目にはなによりも優先して置く。再生になぜか領域移動無効とブレイク時ダメージがついた謎ミニオン。
後手時に4コストのカードはゲームシステム上くさりやすいが、躍動する死者と合わせると速攻で殴れてしっかり後手でも仕事ができる。
剣術や黒緑相手には何があっても置きたい、とくに黒緑は別色出張させない限り処理手段がない。以上の理由で隙あらば置いて置きたい。
対剣術アグロ以外では、中央ではなく脇に置いて躍動マルドゥクのスペースを埋めないようにすること。


ロード

ネクロプリンセス マルドゥク
このデッキのキーカード、相手の盤面を処理しつつ中央に再生付与で躍動する死者とのコンボを狙う。
躍動する死者を引けなかった場合は魂魄の召喚や、アリスの移動攻撃などで打点の底上げもあり。
躍動マルドゥクのコンボを使用することで本来の青黒の大ダメージターンより1ターン早く5〜6点のダメージを取ることができ、先手時の押し込みや後手時の形勢逆転を容易にすることができる。
また、中央の攻撃底上げにより先手時マルドゥクでライフと盤面を取った後、返しにハモニアが出てきても簡単に突破できる。

ヴァンパイアクイーン ミモザ
情報公開時点で目玉が飛び出た、明らかに他のロードレアと比べると仕事の量が違うぶっ壊れロード。
スタンバイからカードを強襲状態で出し盤面を開け、6打点で相手のライフを削り、自分のライフを回復する。
こうやって文にしてみると、何を言っているのか分からない。
使い方としては、先手時は殺すためのフィニッシャーに、後手時は相手のライフを削りつつ自分は回復、相手のキルラインから微妙に逃げた後、相手に処理を強要させ、次のターンに勝つ。
もし2枚引いた場合は2枚抱えて連打するという犯罪ムーヴをする。
「もしかしたらミモザ連打って日本国憲法で禁止されてたりしない?」
総合ルールと日本国憲法が違っていた場合どちらが優先されるか公式に聞く必要があるようだ。

アーツ

連鎖する呪い
他のカードとシナジーしない、コンボパーツを探すこともできない。という点で本当はデッキに入れたくない。
アネット絡みの盤面展開や、ミヤビ不在時のオサキサマ処理など、このカードがないと詰む場面があるために採用、ゲーム中1回撃てば勝てるが2回は撃たない。
そもそも撃つ必要がない試合も多数存在するが、前述の通り詰みを無くすために採用。

ブルーレクイエム
様々な人に「ブルーレクイエム必要あります?」と聞かれた1枚。
まずコンボパーツを探すためにカードを引く能力を持つカードをなるべく多く採用したいことに加え、ライフレースで勝つという目標を達成するために必須である。詳しくは次項で説明する。

ブルーレクイエムの必要性

なぜブルーレクイエムが必要なのか、これはこのデッキを使う上で避けて通ることはできない話である。
このデッキのコンセプトはライフレースで勝つということは忘れないでいただきたい。
ライフレースとは相手のライフを0にするというゴールにどっちが先にたどり着くか競うものでり、もしそれが純粋な100メートル走の様であれば、己の速度を上げることだけに集中すれば良い。実際に剣術アグロでのライフレースは基本的にそういうものになる。
しかし、青黒でそれをやってしまうと絶対に赤白には勝てない。なぜなら赤白がウサイン・ボルト並みのスピードがあるからである。
ではどうすればいいか?そう、邪魔をすればいいのである。実際のライフレースは100m走ではなくマリオカートなのだ。
マリオカートであれば、ゲーム上で用意されたアイテムであれば何を使ってどう妨害しても良い。そして青黒アグロにおける赤甲羅がブルーレクイエムなのである。
このデッキにおける、覚醒ターンの5コストの使い道は、以下のようになる。
  • 「マルドゥク+1コスト+躍動」+1余り
  • 「マルドゥク+魂魄の召還」+1余り
  • 「連鎖する呪い」+1余り
  • 「ミヤビ」+1余り
「おいおい、1コスト余ってるじゃないか。」と思うかもしれないがここにハマるピースがブルーレクイエムだ。
例えば相手の先手2ターン目にシグレを出されたとする。何もなければ3ターン目に死んだシグレは丁度こちらの覚醒ターンにはwt1にいることになる。覚醒ターンにそれをブルーレクイエムで抜いてしまえば、実質的な盤面処理+2点のライフ回復になるのである。
ブルーレクイエムはカードを1枚引くという効果が付いているので、
1コスで手札減らない2点回復
という頭のおかしいカードになる。この実質2点回復とミモザによる回復のおかげでギリギリ相手のキルラインから逃げることができるのだ。

具体的に抜きたいカード
ライフレースに勝つために抜きたいカードは以下のようになり、数の多さからブルーレクイエムがほぼ全てのデッキに効果があるということが分かる。

  • シグレ(2点回復)
  • 白刃一閃
  • ファイアフィスト
  • プルモーの突撃兵
  • カンショウ・バクヤ
  • ヘヴィスイング
  • 浄化の祈り
  • ホーリーウェイブ
  • スチームライダー
  • ダークフレイム
  • 新緑の精霊
赤白
  • 居合斬り
  • 一の太刀
赤黒
  • 特になし、赤いカードをしっかり抜く
赤緑
  • フォレストフェアリー
青白
  • 特になし
青黒
デスウィッチ
  • 魂魄の召喚
  • 厳かな埋葬
白黒
  • 呪詛の刃
白緑
  • ミツハ

最後に

このデッキの真髄はライフレースでギリギリ勝つことであり、その為には相手の最大火力を正しく把握しなければならない。
最初はうまく回すのが難しかもしれないが、1つアドバイスがある。
もし相手のカードを処理するかライフを詰めるか迷ったらとりあえずライフを減らそう。
もしそれが原因で負けてしまったらそこから学べばいい。負けを恐れて防御に回ってしまったらいつまでも勝てない。ライフレースはレースなのだから相手にも走らせなければダメなのだ。そして、最終的に目指すのは相手のこのセリフである。

対戦相手「ああ〜、1点足りない」

このセリフを毎試合引き出すことができれば最高だ。
相手は惜しい試合だと思っているのかもしれないが、その1点足りないをプレイングで作り出したならばそれは圧勝であり、相手の完敗なのである。
是非、全ての人類に、躍動マルドゥクで最高のライフレースをして欲しいと私は思う。

前回の記事(デッキ迷走編)を読んでいない方は是非そちらを読んで欲しい。

前回現れた3個の課題を全てクリアした青黒を作るのは非常に困難だった。
  • 先手後手に関わらず、強い動きができるカード選択とマナカーブ
  • 後手覚醒時に盤面を返しつつ相手のライフを詰めれる構成
  • 従来のアグロ通り、6コア目のミモザ>次のターンに勝つ動きが問題なくできる

はじまり

アネットマルドゥク
カードリストを仕事中見ていたら、まずこの2枚に焦点が当たった。

アネット+デスウィッチの相性はもう既に知れ渡っており、
出したターンに相手のカードと相打ちを取り、残ったトークンでライフを取る。
この動きは鉄板といっても過言ではなく、たとえ1コスト重くともマルドゥクではなくアネットを入れた方が十分に強い。
それに対してマルドゥクは以下の欠点を抱えていた。
  • 中央のミニオン自体は強襲も何もつかないため、効果を十分に発揮できない
  • マルドゥク>中央のミニオンの順番で除去されることが多く、再生の意味が薄い
  • デスウィッチに再生がつくため、ゴーストトークンが出ない
しかし2コストで運用できる上、自信が強襲を持っていることを考えると、
出てくるミニオンに「速攻」なり「強襲」なりの能力を与えればアネット以上の仕事をする。
それが「速攻」であれば、
「覚醒ターンに盤面を返しつつライフを取る」
この課題をクリアすることができるのだ。

私「レギオンズ公式サイト、フリーワード「速攻」で検索」

ソウルアクセル
違うお前じゃない




躍動
これだ、これなら1コストでマルドゥクの効果で再生を持ったミニオンに、
速攻を与えることができる上、パワーが1上がるオマケつき、つまり

速攻付きウォークライ

という化け物カードになる。これで方向性は決まった。
「マルドゥク+躍動する死者」のコンボを最大限に生かしたデッキを作ればいいのだ。
躍動マルドゥク

肉付け、そして爆誕

デッキの骨になる部分は決まった。そしたら次は肉をつければいい。
まず躍動する死者をマルドゥクとのコンボ以外で使う方法を考えなければならない。

筋肉

決めれば勝つというコンボではない故、使い方が1種類しかないというのはかなり弱い。
デッキに入る再生を決める必要があり、最終的にアリスとミヤビの2種を採用することに決めた。

その採用理由を説明しよう。

小さき怨恨 アリス
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このカードは最も低コストの再生持ちミニオンであり、
移動攻撃を持つのでマルドゥクとの相性がいいのが特徴だ。
そして躍動する死者との相性がすこぶる良く、具体的な使い方は以下のようになる。
  • 1手目躍動アンロック>2手目アリス躍動
この動きをすると2ターン目に2/2速攻再生を出すことができる。
さらにこの動きの強いところは、先手であれば4手目に躍動が戻ってきてミヤビが速攻で走ってくることだ。
先手4手目の再生領域移動無効3/4速攻、インチキ以外何者でもない。思わず相手はこう叫ぶであろう。


「ズ⤴︎ルじゃん!!」

そう、ズルなのである。だがカードゲームはズルして勝つものであり、
ズルが沢山できるデッキが強いのだ。

九命の猫又 ミヤビ
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再生になぜか領域移動無効をつけた謎カード。
弱点を自分で補ってる上、死ぬと1点飛ばす。
基本的に4コストのカードは後攻で使いにくいはずだが、
躍動する死者と合わせることで、後攻でも問題なく運用できる。
躍動マルドゥクにおいて全てが噛み合ってるカードだ。

その他の再生持ちカードは1枚も入れていない。
ミヤビアリスで6枚とマルドゥク3枚の合計9枚あれば、
3枚のカードの受けとしては十分であると考えたからだ。

これでデッキの骨と筋肉はできた。
あとはそれをサポートするその他の肉の部分になる。

デッキに合いそうな1コストや2コストを入れ、
知り合いと対戦しながら枚数を調整し、以下のデッキができた。

躍動マルドゥク-9月魔杖戦型
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美しい、デッキリストを遠目で眺めるだけでも分かる圧倒的なまでの美しさ、
40枚全てのカードが勝ちを目指したシナジーになっているデッキが目の前にあった。

余りにも美しいデッキなので、魔杖戦前にツイートしてしまった。
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今世紀最大の嘘を添えながら

これでデッキは完成した。
次回はこのデッキの詳細な回し方と、思い出したくないが魔杖戦の振り返りをしようと思う。
それでは、また次回。


続く

デッキ選択

魔杖戦9月では、黄艦杯や各種店舗大会の結果もあり、
黒緑、白黒の2種類のデッキが流行る事が予想され、
またそれでいて剣術アグロ、青黒アグロなどの強力なアグロも一定数いるはずであった。

つまり、魔杖戦では上記のデッキ全てに勝てた上で、
メタ外のデッキには負けないパワフルなデッキを作らなければならなかったのである。


1番最初に注目していたのは青黒アグロ
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黄艦杯川越で優勝した某黒緑デッキに7割の勝率を誇るほどにこのデッキは強かったが、
ただこのデッキにはものすごい違和感を感じていたのだ。
なぜなら、トータルでの勝率は確実に7割を超えていたのだが、
その内容が「先手9割勝ち-後手5割弱勝ち」というスーパー先手ゲーであったためである。

トータル勝率7割だとしても後手勝率5割を切るくらいになっていたら意味が無いので、
違和感の正体、つまり後手で勝てない原因を見つけなければならなかった。


違和感1.先手時にしか活躍しにくいカードの大量採用

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後手時に活躍しにくいカードの大量採用により、
後手時のマナカーブがかなり汚くなり、ライフが取れなくなってしまっていたのだ。
このせいで後手時の動きがかなりぬるくなり、後手敗北の原因になっていた。

違和感2.覚醒ターンの動き

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  • 青黒の2.5弾からの鉄板ムーヴである「アネット+デスウィッチ」
  • 相手の盤面をとりつつゴーストでライフも取るリルシュ
  • タイムラインからプルモーの突撃兵などを引っ張ってこれ、
    ミモザから出てくるカードとしても優秀なマンタ乗り
1件強そうに見えるのだが、非常に多きな欠点をこのカード達は抱えていた。
さらにその欠点がこのデッキにとってかなり致命的なものだったのである。
  • 時空乱流に引っかかる、デスウィッチアネット
  • 次のターンのミモザを阻害するリルシュ
  • 後手最速だとシャドウゴーストはおろか突撃兵も出ないマンタ乗り

そして何よりも、この構成だと後手覚醒時にライフを取りにいけないのである。
アグロの後手時覚醒ターンの基本は盤面とライフ差を返すことなのに対し、
この欠点はかなりの致命傷だったのである。

デッキの課題


自分が使っていた青黒アグロの構築の欠点は見つかったので、
これを解消するデッキを作らなければならない。

具体的には、以下の要素を備えたデッキになり、
これが満たせるデッキの作成をしなければならない。
  • 先手後手に関わらず、強い動きができるカード選択とマナカーブ
  • 後手覚醒時に盤面を返しつつ相手のライフを詰めれる構成
  • 従来のアグロ通り、6コア目のミモザ>次のターンに勝つ動きが問題なくできる

が、しかしどうしてもこれを満たす青黒が作れず、デッキ製作はかなり難航していが、
仕事中カードリストを眺めてあるアイデアが浮かんでくるのであった。
(つづく)

どうもこんにちは,南館です.
8月魔杖戦も終わり,週末には9月魔杖戦がありますね.

Twitterを見ていると,3弾発売を機にレギオンズに興味を持ってくれてる方をちらほら見かけます.
その中でデッキ構築やプレイングが分からないっていう人も多いと思ったので,自分の考えまとめつつ,初心者の指針になればいいなと思いこの記事を書きます.

タイトルの通り,私が初心者に最も勧めるデッキは「剣術アグロ」です.
剣術アグロには以下に挙げるレギオンズをやる上で重要な要素がみっちり詰まっています.

デッキレシピ
運良く8月の魔杖戦ではベスト4に入ることができたので,公式サイトから画像をお借りします.
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デッキの大筋

覚醒前
低コストミニオンと多数のマスターアタックカードで相手のライフを削る.
先手であれば1桁まで削れてるのが理想です.
後手の場合は相手のデッキタイプでいろいろ変わりますが,「リトルドラコ」「木の葉天狗」で盤面を返しつつ,ライフに大きな差をつけられないように動きましょう.

覚醒後(5コア〜6コア)
先手:相手のロードを「聖剣の加護」や「居合切り」で処理しつつ「座敷童シノ」でタイムラインにある剣術を叩き込み,6コア目の「パーシヴァル」「ユラノ」で勝つ準備をしましょう.耐えられた時に7コア目で勝つ算段を考えながらプレイしましょう.

後手:対アグロであれば5コア目にライフを五分から2点程度の有利に持って行きましょう.序盤のプレイングの意識とこのターンの動きでアグロミラーの後手をとれるかどうかが決まります.
6コア目は持っていればだいたいパーシヴァルが正解です.相手の盤面とタイムラインのカードを的確に選んで戻し,次の相手ターンをギリギリ耐えるようにして7コア目で勝つのが理想です.

先手の場合1ターン目を除き,相手のライフを削れないターン
後手の場合1ターン目を除き,壁立てて終わりというターン

以上の2つのターンが存在したら負けだと思ってください.ミニオン置いてエンドという動きは1番やってはいけません.


マナカーブ

ミニオンスキル
  • (1コスト)ヒミカ3ククリ3ドラコ3アヤメ3  計12
  • (2コスト)白刃3シグレ3フィスト2木の葉天狗2 計10
  • (3コスト)居合切り3太刀2 計5
ロードアーツ
  • (2コスト)シノ3
  • (3コスト)聖剣3アンサモン2
  • (6コスト)ユラノ2パーシ3

1コストと2コストで合計22枚とかなり多めに採用しています.
これはヒミカの存在により,3弾から1試合に引けるカードの枚数が増えたため,
低コストを増やしてコストと手札を無駄にしないためです.
また,1コストで融通を利かせられるのでヒミカの能力が無駄になりにくいという側面もあります.

ロードアーツを2と3で固めているのは,覚醒ターンに2行動以上を必ず取りたいからです.
手札を使い切って勝つ短期決戦型のデッキのため,大型1枚置いて終わりなんてのは論外です.


各種カード採用理由
「デッキの大筋」から外れないようにしながら今から紹介する各種採用カードの強みを押し付けいってください.後はいろんなデッキと戦って経験を積んでいけば必ず勝てるようになります.

1コスト
 ヒミカ3枚
 ゲーム中に使えるカードを多くする
 山札を掘り進めることで回答を引きに行く
 相手のデッキに赤黒が入っていなければ先手1ターン目に置きたいカード

 アヤメ3枚
 赤白を使う理由,後手時の「リトルゴレム」の処理や最後の1点出しなどかなり融通が利く
 先手1ターン目には置きたくないカード

 ククリ3枚
 パワー2が偉い,効果ダメージ無効が偉い
 「浄化の祈り」「アヤメ」などでしか返すことができない
 先手1ターン目に置きたいカード

 リトルドラコ3枚
 デッキの性質上これを抜くと剣術以外で相手の生き物を取る手段がなくなってしまい,
 後手ふんだ時に,相手の「シグレ」1枚でゲームが終わる.

2コスト
 白刃一閃3枚
 剣術であり,WT2であるということが非常に偉い
 「聖剣の加護」「シノ」とも相性が良い
 先手2ターン目に撃ったこのカードはゲーム中何回も使い回される
 
 シグレ3枚
 場に残る2点火力
 シグレ処理させて次のターンに太刀を打ち込むのが本命

 ファイアフィスト2枚
 衝撃で相手を妨害するのも偉いが,何よりも手札交換が強い
 デッキが金太郎飴で当たりが多いこと,フィニッシャーが2種5枚あり引きやすいこと
 剣術じゃないこと,などが理由で2枚

 木の葉天狗2枚
 5枚目のドラコかつこのデッキで1番ステータスが高いミニオン
 後手ふんだ時は盤面の返しに,先手の時はマウント取りに
 先手後手どちらでも活躍する.ドラコと合わせて5枚あれば十分なので2枚

3コスト
 居合切り3枚
 最強カード,赤白版「スマッシュブロー」
 先手後手どちらでも強く,活躍する場面を選ばないためガン搭

 一の太刀2枚
 カード1枚で3コスト3点でる夢のカード
 WT2なのでガンガン回ってライフとれるのが素晴らしい
 ただライフ取るため以外で使ってしまうとかなり弱いカードであり
 後手で活躍しにくいので2枚
 
ロード
 シノ3枚
 覚醒ターンで最大火力を取るために必要
 3コストのカードと合わせて覚醒ターンの5コストを綺麗に使える
 先手後手どちらでも強いため3枚

 パーシ3枚
 フィニッシャー
 オサキクドを戻しつつライフを取りに行けるのは非常に強い
 本当の強さは,面を返せない赤白が後手時にしっかり面を返しつつライフを取れること
 先手後手どちらでも強い上に後手だと絶対に引きたいので3枚

 ユラノ2枚
 パーシケアされた時用のフィニッシャー
 ユラノパーシ両方に対応できるカードはかなり限られる
 パーシのように後手時の必須カードというわけでもないので2枚

アーツ
 聖剣の加護3
 赤白を使う最大の理由
 仕事がありすぎて3枚以外考えられない

 アンサモン2
 環境対策枠
 流行りによってファイアボルトなどの別のカードに変える選択肢もあり
 環境が見えなければ対処できる幅が広いアンサモンが1番安定している


剣術アグロは先手ゲー?
 世の中には,剣術は先手じゃなきゃ勝てない,先手で轢き殺すだけのクソデッキ
 みたいな意見があるようですが嘘です.先手有利は間違いないですが後手でも勝てます.
 特に剣術ミラーはデッキ構築とプレイングの方が重要です.
 8月の魔杖戦は5試合中4試合後手でした.


最後に
 質問などありましたらTwitter「@minamikanflat」に気軽に聞いてください.
 ブログのコメントだと多分気がつきません.

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